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2014年2月14日 (金)

雪が降った

 どうやら夜半から降り出したのであろうか、朝起きると既に辺りは雪景色である。

 昔から雪が降ると何故か心が躍る!
 それは主に里雪を愛でている限りでのことであった。

 長じて雪の山を知るようになると、雪は恐ろしいものでもあることを幾つも味わった。
 雷を凌ぐばかりの轟音を炸裂させながら龍の如く下ってくる雪崩、目の前の人影すらも見えなくなるホワイトアウトの言葉には言い表しようの無い不思議な恐怖も味わったけれど、それでも何故か、思い切り吹雪かれて口が硬直して喋れなくなってきて、まるで雪達磨のようになりながらでも、雪を掻き分け踏み分けて歩くことができると、もうたまらなく楽しかった。

 しかし、残念なことに、この数年来、にじり寄る体の不調は、もはや書斎の外に降る雪を眺めながら暖かい茶を嗜むことしか今の私には許されなくなってしまった。
 おまけに昨年は生死の境を彷徨ったため、家人からはとりわけ大目に見られることが無くなり、小春の冬日の間、家族が油断している僅かな隙に脱走でもしない限り自由な行動はできなくなってしまった。

 雪を被った木々が時折身震いをし、静けさを破って雪をザザッと下に落とす。 雪は不本意ながらも連なりながら落ちてゆく。 雪達の声を聞くために、エアコンのスイッチを切った。 雪達は更に降りしきり、一度樹上でやすらった後、再び下に落とされる。 今日は雪に遇えて本当に嬉しい。

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