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2014年5月14日 (水)

近況 (2014-05-14) + 戦前最後の山田先生の講義録再読

 今朝大学へ出向く準備中に怪我。 血が中々止まらないので慌てる(服用しているワーファリンが効いているのだ)。 しばらく様子を見ていたがどうも不安であり、不用意に資料等を汚してもいけないし、迷惑も掛けられないので、致し方なく休むことにした。

 少し早めではあるが、先週は、6月の学会への出向きと合わせ、東京にて調査や資料集めを行うための準備を行った。 昨年不慮の入院から丁度一年目でもあり、且つ初の遠距離出向きとなる。 これから更に細かな準備や種々の打ち合わせが必要となるであろうが、まずは四日間の滞在期間の必用最低限度の準備だけは終えた。

 山田文庫資料中にある一聴講生による山田先生の講義録ノート(このノートのことは以前に別サイトで書いたので詳述しないが、これは昭和5年の夏学期に行われた「第二外国経済学」の講義録であり、この昭和5年の夏学期直後から例の事件のため山田先生は東大を退官せざるを得なくなり、この昭和5年の夏学期が先生による戦前の東大における最後の授業になった。ご承知のようにこの後に『序論』、『講座』、『分析』と続くことになる。)を昨日改めて繙いた。

   【参考画像】
 〇第二外国語経済学講義録(表紙)
 〇第二外国語経済学講義録 p.1(書き出し)
 〇第二外国語経済学講義録 p.11
 〇第二外国語経済学講義録 p.13
 〇第二外国語経済学講義録 p.18
 〇第二外国語経済学講義録 p.25
 〇第二外国語経済学講義録 p.28(最終頁)

 先生による直接的資料ではなく、受講生による間接的資料であるため、読み解くうえでの何等かのバイアスを用意しておくことはやむを得ないことではあるが、それを考慮しても読んでゆくと、改めてこれは面白い資料であることを再認識いたしました。
 今回読んでみて気付いたことは、後半になってもその後の先生の運命を感じさせるような気配は授業からは読み取れなく、精力的に授業が進行している様を読み取ることができるし、受講生による結構生き生きとした描写は、若き日の先生の状況を手に取るように伝えてくれるものであった。
 ある箇所で『資本論』を指し示すのに旧版の岩波文庫版(昭和2年の河上・宮川共訳本)からの記述があるが、この旧岩波文庫版『資本論』は痛みが激しいが山田文庫中に今でも存在し、手に取って拝見することが出来る。
 山田文庫中の河上・宮川共訳旧版岩波文庫本は、第一巻と第二巻の存在を確認できるが、残りの巻数本が本来在ったのかどうかは不明。 そこには多くの書込があると同時に、訳の訂正が先生により書き込まれており、これも拝見していて興味が尽きない。

  【参考画像】
 〇旧岩波文庫版(河上肇、宮川實共訳)『資本論』から

 他にも種々の報告事項があり、いろいろと書込まねばならないことは分かっているのであるが、どの原稿も中途半端であるため、落ち着いて書ける時まで寝かせることにした。(ただし、別サイトにおいて、映像で整理がついた一部のものは一度に掲載すると大変なので、ぼつぼつ掲載しておこうと思う)

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